打楽器について

打楽器とは、打つ、こする、振るなどして音を出す楽器の総称で、各民族に様々な楽器がある。弦楽器や管楽器、鍵盤楽器に含まれる楽器は通常は打楽器から除外される。弦楽器や管楽器と比べて原始的で、長い歴史を持つと考えられている。楽器分類学では体鳴楽器と膜鳴楽器に分けられる。

打楽器には明確な音高を持つものと持たないものとがある。前者はリズムを奏でる。後者はリズムだけではなく、単音の演奏により旋律を奏でたり、和音の演奏による和声も奏でたりする。

打楽器は一般に合奏の「背骨」や「心拍」と形容され、(いるならば)しばしば低音楽器と緊密に連携して機能する。ジャズやその他のポピュラー音楽では、ベーシストとドラマーはしばしばリズム隊と呼ばれる。ハイドンやモーツァルトの時代以降に作曲されたフルオーケストラのためのクラシック作品の大半は、擦弦楽器・木管楽器・金管楽器に重点を置くように作られている。しかしながら、少なくとも1対のティンパニは含められていることが多い。継続的に演奏することは稀で、どちらかと言えば必要に応じて付加的なアクセントを添える役割を担う。18・19世紀には、他の打楽器(トライアングルやシンバルのような)も使われたが、ここでも全体としては控え目にであった。20世紀のクラシック音楽では打楽器はより頻繁に使用されるようになった。

ほとんどありとあらゆる形の音楽で、打楽器は枢要な機能を演じている。軍隊のマーチングバンドやパイプバンドでは、バスドラムのビートが兵士を行軍させ続け一定の速度を保たせ、スネアドラムが楽隊のメロディにあのキビキビとした決然たる空気を与えている。古典的なジャズでは、「スイング」という言葉を聞けば誰もがすぐにハイハットやライドシンバルの独特のリズムを思い浮かべる。今日のポピュラー音楽文化において、ロックやヒップホップやラップやファンクやソウルなどなどのチャートや楽曲で、何らかの打楽器的なビートがメロディにリズムを与えていないものを探すのはほとんど不可能である。